サンタからの手紙の例文18選|年齢別・場面別、プロのサンタが教える「本物だ」と思われる書き方
サンタからの手紙は、長く書くほど嘘っぽくなります。
わたしは兵庫県で、サンタクロースとして家庭や園を訪問し、全国のご家庭にサンタからの手紙を書いている者です。毎年、何十通もの手紙を一通ずつ書いていて、子どもの反応を直接見てきました。そこで分かったのは、子どもが「本物だ」と感じる手紙には決まった型があり、その型さえ守れば、文章は短くていいということです。
この記事では、その型と、年齢別・場面別の例文18を載せます。例文はそのまま便箋に写しても使えますし、[ ]の部分をお子さんのことに置きかえれば、その子だけの手紙になります。最後に、親が書くときにやりがちな失敗と、手紙の見た目の整え方もまとめました。
この記事の内容
子どもが「本物だ」と思う手紙の型
子どもは、手紙の美しさや文章のうまさを見ていません。見ているのは一点だけで、「サンタは、自分のことを知っているか」です。だから、手紙に入れる材料は3つで足ります。
手紙に入れる3つの材料
1. 名前 呼び方は、ふだん家で呼ばれている形で(「ゆいちゃん」「そうたくん」)。
2. 今年できるようになったこと、ひとつ 「いい子にしていたね」ではなく、「じてんしゃの ほじょりんが とれたね」のように、その子にしか当てはまらないこと。これが手紙の心臓部です。
3. これからの約束、ひとつ 「来年は〜してみてね」と、小さなお願いをひとつだけ。クリスマスのあとも「サンタさんと約束したから」が続きます。
この3つを、次の順番に並べます。
- あいさつ名前を呼んで、メリークリスマス。
- 見ていたよできるようになったことを、ひとつだけ具体的に。
- これから来年に向けた約束を、ひとつだけ。
- プレゼント「よろこんでくれるとうれしい」と一言。品名は書かない方が安全です(中身が変わることがあるため)。
- 署名「サンタクロースより」。これだけで十分です。
全部で、未就学の子なら3〜5文、小学生でも6〜8文。読み聞かせて1分以内に終わる長さが目安です。それ以上長いと、子どもは途中で聞かなくなりますし、親の文体が出てしまいます。
年齢別の例文(2歳〜小学校高学年)
年齢によって変えるのは「文字」と「内容の抽象度」です。未就学の子にはひらがなだけで、できたことは目に見えること(はみがき、トイレ、おかたづけ)。小学生には漢字を少し交え、できたことは目に見えないこと(がまん、やさしさ、続けたこと)へ寄せていきます。
2〜3歳:読んでもらう手紙。短く、音で楽しく
この年齢は、自分では読めません。親が読み聞かせる前提で、声に出して気持ちいい短い文にします。
[はると]くん、メリークリスマス!
サンタさんだよ。[はると]くんが まいにち はみがきを がんばっているの、そらの うえから みていたよ。
プレゼントを おいていくね。
サンタクロースより
[ゆい]ちゃん、メリークリスマス!
[ゆい]ちゃんが おもちゃを じぶんで おかたづけ できるようになったって、トナカイが おしえてくれたよ。えらいね。
また らいねんも くるからね。
サンタクロースより
「トナカイが教えてくれた」は、「どうして知ってるの?」への答えを先に用意しておく一文です。この年齢の子は理由を聞きませんが、親が読みながら楽しめます。
4〜5歳:ひらがなで、自分でも読める手紙
自分の名前と、いくつかのひらがなが読めるようになる時期です。手紙の最初に名前を大きく書くと、「ぼくの(わたしの)手紙だ」と自分で見つけられます。
[そうた]くんへ
メリークリスマス! サンタクロースです。
[そうた]くんが ようちえんで、ないている おともだちに「だいじょうぶ?」って こえを かけたのを しっているよ。とても やさしいね。
らいねんは、じぶんで おきがえが できるように なるかな。たのしみに しているよ。
プレゼント、よろこんで くれると うれしいな。
サンタクロースより
[めい]ちゃんへ
メリークリスマス!
ことし、[めい]ちゃんは ほじょりんなしの じてんしゃに のれるように なったね。なんかいも ころんでも、やめなかったのを サンタは みていたよ。
これからも、できないことが あっても、なんかいも やってみてね。
サンタクロースより
「何回も転んでもやめなかった」のように、結果ではなく途中の様子を書くと、子どもは「ずっと見ていてくれた」と感じます。親しか知らない場面ほど効きます。
小学1〜2年:漢字を少し。「がまん」や「続けたこと」をほめる
自分で読めるようになるので、親は読み聞かせず、本人に渡して読ませます。漢字は学年で習ったものだけ。迷ったらひらがなにします。
[あおい]さんへ
メリークリスマス。サンタクロースです。
[あおい]さんが、毎朝 自分で 時間を見て 学校に出かけているのを知っています。だれにも言われずに、それを続けているのは すごいことです。
来年は、なにか一つ、新しいことに ちょうせんしてみてください。サンタは そらの上から 見ています。
プレゼントを おいておきます。気に入ってくれるとうれしいです。
サンタクロースより
[りく]くんへ
メリークリスマス!
ことしの[りく]くんは、[妹の はな]ちゃんに おもちゃをかしてあげられるように なったね。じぶんが つかいたいのを がまんするのは、むずかしいことだよ。
サンタは、そういうところを ちゃんと 見ているよ。
らいねんも、げんきで いてね。
サンタクロースより
小学3〜4年:疑い始めた子への手紙
いちばん手紙が効く年齢です。このころ、友達から「サンタはいない」と聞いて帰ってくる子が増えます。手紙では、サンタがいるかどうかを説明しません。説明しようとするほど、親の文章になります。その代わり、本人しか知らないはずのことを一つ書きます。
[ひなた]さんへ
メリークリスマス。
今年の[ひなた]さんは、ピアノの発表会の前に、毎日[15分]ずつ練習していましたね。本番で少し間違えても、最後まで止まらずに弾き切ったのを、サンタは知っています。
うまくいかない日が続いても、続けられる人は強い人です。
来年も、サンタは[ひなた]さんのことを見ています。
サンタクロースより
[こうき]くんへ
メリークリスマス。サンタクロースです。
この一年で、[こうき]くんは背が伸びて、できることがずいぶん増えましたね。サッカーで、点を取った日より、仲間にパスを出した日のほうがうれしそうだったのを、サンタは覚えています。
サンタを信じる、信じないは、[こうき]くんが自分で決めていいことです。ただ、サンタは今年も[こうき]くんのところへ来ました。それだけは本当です。
サンタクロースより
2通目の「信じる、信じないは自分で決めていい」は、疑い始めた子に向けた一文です。否定もせず、押しつけもしないので、子どもの中で答えが出るまでの時間を守れます。
小学5年以上:大人として扱う手紙
信じているかどうかにかかわらず、「手紙をもらった」という事実が残ります。この年齢には、子ども扱いをしない文体が合います。
[さくら]さんへ
メリークリスマス。
今年は、妹の宿題を見てあげる日が多かったですね。自分の時間を削って人のために使えるのは、だれにでもできることではありません。
来年は、自分のために使う時間も、少しだけ増やしてください。
これが、サンタからの最後のお願いになるかもしれません。でも、サンタはずっと[さくら]さんの味方です。
サンタクロースより
[たくみ]くんへ
メリークリスマス。
今年、[たくみ]くんは[漢字検定]に落ちて、もう一度受けて合格しましたね。一度目でだめだったことを、二度目でやり切った。それがどれだけ大変か、サンタは知っています。
これから先、一度でうまくいかないことは、もっと増えます。そのたびに、今年のことを思い出してください。
サンタクロースより
場面別の例文(きょうだい・園・希望と違うプレゼント・英語)
きょうだいに、1通ずつ
きょうだいがいる家庭で、いちばん多い失敗は「2人へ」と1通にまとめることです。手紙は必ず1人1通にします。内容が違うことで、「自分のことを見ていた」が成り立ちます。上の子には「下の子に対してしたこと」、下の子には「上の子を見て自分でできるようになったこと」を書くと、2通が響き合います。
(上の子へ)[れん]くんへ
メリークリスマス!
[れん]くんが、[いちか]ちゃんが ころんだとき、いちばんに かけよったのを 見ていたよ。おにいちゃんって、すごいね。
らいねんも、[いちか]ちゃんの ことを たのんだよ。
サンタクロースより
(下の子へ)[いちか]ちゃんへ
メリークリスマス!
[いちか]ちゃんが、おにいちゃんの まねをして、じぶんで くつを はけるように なったって きいたよ。すごいね。
また らいねんも くるね。
サンタクロースより
保育園・幼稚園のクリスマス会で、先生が読む手紙
園児全員に向けた手紙は、個人名を出せません。その代わり、クラスで実際にあった出来事をひとつ入れます。運動会、発表会、お泊まり保育、年下の子のお世話など、先生だけが知っている場面です。これがあるだけで、園児は「サンタさん、見てたんだ」と顔を見合わせます。
[ひまわり]ぐみの みんなへ
メリークリスマス! サンタクロースです。
[うんどうかい]の リレーで、さいごまで はしりきった みんなの すがたを、サンタは そらの うえから みていたよ。ころんだ おともだちを おうえんする こえも、ちゃんと きこえていたよ。
らいねんは、みんなは [いちねんせい(ねんちょうさん)]だね。あたらしい おともだちにも、やさしく してあげてね。
せんせいの いうことを よく きいて、げんきに あそんでね。
サンタクロースより
クリスマス会にサンタ本人を呼ぶ場合の流れや、先生がサンタ役をするときの注意は、保育園・幼稚園のクリスマス会にサンタを呼ぶ方法にまとめています。
プレゼントが、お願いしたものと違うとき
品切れや、親の判断で別のものにしたとき、手紙で先回りしておくと、開けた瞬間のがっかりを小さくできます。理由は説明しません。「サンタが選んだ」とだけ書きます。
[ゆうと]くんへ
メリークリスマス!
[ゆうと]くんが おねがいしてくれた プレゼントは、せかいじゅうの こどもに にんきで、サンタの ふくろに はいらなかったんだ。ごめんね。
そのかわり、[ゆうと]くんに ぴったりだと サンタが おもったものを えらんだよ。つかってみて、どうだったか、らいねん おしえてね。
サンタクロースより
入院、引っ越し、家族が増えた年
特別なことがあった年は、それを一行だけ入れます。「大変だったね」と書くより、「よくやった」と書くほうが、子どもの中に残ります。
[あかり]ちゃんへ
メリークリスマス。
ことし、あかちゃんが うまれて、[あかり]ちゃんは おねえちゃんに なったね。ママが いそがしいとき、ひとりで あそんで まっていたのを、サンタは しっているよ。
がまんが できる[あかり]ちゃんは、もう りっぱな おねえちゃんだよ。
サンタクロースより
英語で書くとき:短い3例と日本語訳
「サンタは外国の人だから英語で来るはず」と考える子には、英語が効きます。ただし、長い英文は親も子も読めません。3〜4文の短い英語に、日本語訳を添えるのがいちばん自然です。訳は「トナカイが日本語に直してくれた」ことにすると、子どもは納得します。
Dear [Haruto],
Merry Christmas! I saw you brushing your teeth every night. Good job!
I will come again next year.
Love, Santa Claus
(やく)[はると]くんへ。メリークリスマス! まいばん はみがきを しているのを みていたよ。えらいね。らいねんも また くるよ。サンタクロースより
Dear [Mei],
Merry Christmas! You learned to ride your bike this year. You never gave up. I am proud of you.
Santa Claus
(やく)[めい]ちゃんへ。メリークリスマス! ことし、じてんしゃに のれるように なったね。あきらめなかったね。サンタは ほこりに おもうよ。
Dear [Hinata],
Merry Christmas. I know you practiced the piano every day. Keep going. I am always watching over you.
Santa Claus
(訳)[ひなた]さんへ。メリークリスマス。毎日ピアノを練習していたのを知っています。続けてください。サンタはいつも見守っています。
親が書くときにやりがちな失敗 5つ
手紙を見せてもらうと、子どもが「あれ?」と思う原因は、だいたい次の5つのどれかです。
- ふだんの口ぐせが出ている
「ちゃんと」「きちんと」「〜しなさい」。親が毎日言っている言葉が手紙に出ると、子どもは一瞬で気づきます。書いたあと、自分の口ぐせを探して消してください。 - お説教になっている
「来年は好き嫌いをなくそうね」「宿題を先にやろうね」。サンタは注意しません。約束はひとつ、しかも前向きなものだけにします。 - 「いい子だったから」とプレゼントを条件にしている
「いい子にしていたからプレゼントをあげます」は、裏を返せば「悪い子にはあげない」です。「がんばりを見ていたよ」とだけ書けば、条件にはなりません。 - 長すぎる
伝えたいことが多いほど、長くなります。長くなるほど、文章が「お母さん」になります。できたことはひとつに絞ってください。残りは来年に取っておけます。 - 親の字だと分かる
小学生になると、親の筆跡を見分けます。対策は3つ。パソコンで印刷する、ふだん使わない筆記具(万年筆、金色のペン)で書く、ふだんと違う書き方(横書きを縦書きに)にする。いちばん確実なのは、家族以外の人に書いてもらうことです。
見た目の整え方:便箋・字・封筒
見た目にお金をかける必要はありません。子どもが見るのは中身です。ただ、「家にあるもの」で作ったと分かると、せっかくの中身が台なしになります。最低限、次の点だけ気をつけます。
| 項目 | こうする | 避けたい |
|---|---|---|
| 便箋 | 家にない紙。文具店の白〜クリーム色の便箋1枚で十分 | 学校のプリントの裏、家で使っているメモ帳 |
| 文字 | 印刷か、ふだん使わないペン。ひらがなは大きく | 親の字そのまま、小さい字、修正液 |
| 封筒 | 封をする。表に子どもの名前だけ | 住所・切手・差出人(サンタの住所を書くと矛盾が出ます) |
| 置き場所 | プレゼントの上、または枕元 | 袋の中に入れて気づかれない |
| 日付 | 書かない | 「12月24日」と書くと、翌年も同じ日付が必要になります |
手紙は、プレゼントより先に見つかる場所に置いてください。先にプレゼントを開けると、手紙は読まれません。手紙を先に読んでからプレゼントを開ける順番だと、「サンタが来た」が頭に入った状態でプレゼントを開けることになり、翌日まで覚えています。
サンタに書いてもらうという選択
ここまで読んで、「書けそうだ」と思った方は、ぜひ今夜書いてください。例文の[ ]をお子さんのことに置きかえるだけで、立派な手紙になります。
一方で、「親の字だとバレる」「文章を考える時間がない」「どうしても自分の口ぐせが出る」という方もいます。わたしが運営する「サンタ便」では、保護者の方から「今年できるようになったこと」「サンタに伝えてほしいこと」を伺い、サンタ本人が一通ずつ手紙を書いてお送りしています。未就学の子にはひらがなで、小学生には年齢に合わせた漢字で書きます。郵送なので、全国どこのご家庭でもお申し込みいただけます。料金や締め切りはサンタクロースからの手紙・動画のページをご覧ください。
手紙のほかに、子どもが「本物だ」と思うために家庭でできることは、子どもにサンタを信じてもらう方法に書きました。手紙と合わせてどうぞ。
よくある質問
サンタからの手紙は、何文字くらいが目安ですか?
未就学の子には3〜5文、小学生でも6〜8文です。読んで1分以内に終わる長さにします。長くなるほど親の文体が出て、子どもに気づかれやすくなります。
手紙にプレゼントの品名を書いてもいいですか?
書かないほうが安全です。品切れや変更で中身が変わると矛盾が出ます。「よろこんでくれるとうれしい」とだけ書き、品名は手紙の外に置きます。
親の字だとバレないようにするには?
パソコンで印刷する、ふだん使わない万年筆や金色のペンで書く、ふだんと違う書き方(縦書きなど)にする、の3つです。いちばん確実なのは、家族以外の人に書いてもらうことです。
きょうだいがいる場合、手紙は1通にまとめていいですか?
必ず1人1通にしてください。内容が違うことで「自分のことを見ていた」が成り立ちます。上の子には下の子にしてあげたこと、下の子には上の子を見てできるようになったことを書くと、2通が響き合います。
英語で書くなら、どのくらいの長さがいいですか?
3〜4文の短い英語に、日本語訳を添えます。訳は「トナカイが日本語に直してくれた」ことにすると、子どもは自然に受け取ります。長い英文は親も子も読めないので避けます。
サンタを疑い始めた子には、どう書けばいいですか?
サンタがいるかどうかを説明しないことです。説明するほど親の文章になります。その代わり、本人しか知らないはずのできごとをひとつ書き、「信じる、信じないは自分で決めていい」と添えます。
この記事の例文は、実際に書いた手紙をもとに、名前やできごとを置きかえて作成しています。ご自由にお使いください。

